AIに株を選ばせたら、本当に儲かるのか。
ふと、そんな疑問が浮かんだ。
せっかくなら、ただ「おすすめ銘柄」を聞くだけでは面白くない。
実際に自分のお金で買って、半年間追跡してみよう。
さらに、ChatGPTだけでは面白くない。
Google Geminiにも同じ条件で勝負してもらおう。
ということで始めたのが、今回の「ChatGPT vs Gemini 日本株投資対決」である。
ルールはシンプル
今回の条件は以下の通り。
- 元手:15万円
- 日本株
- 最低購入単位:100株
- 運用期間:約半年
- 実際に購入して値動きを追跡
- ChatGPTとGemini、それぞれに銘柄を選ばせる
- 半年後の結果を比較する
AIには、
「15万円の資金を差し上げます。日本の株式投資で半年間、できるだけ利益を出してください」
という条件を提示した。
もちろん、AIは投資助言業者ではない。
最終的な売買判断と責任は私自身にある。
今回はあくまで、
「AIに銘柄を選ばせたら、実際の株式市場でどんな結果になるのか」
を見てみる実験である。
まずはChatGPT
ChatGPTに相談したところ、当初はソニーグループや三菱重工など、AI・半導体・防衛といったテーマが候補に挙がった。
しかし、15万円という予算では購入できない銘柄もあった。
そこで条件を詰めていった結果、最終的に選ばれたのが、
日本製鉄(5401)
だった。
ChatGPTの考え方は比較的シンプルだった。
半年という短期間で大きな利益を狙いつつも、
- 大型株
- 企業基盤
- 割安感
- 景気回復
- 配当
- 円安などの恩恵
といった要素を重視した。
そして実際に購入。
初回購入
680円 × 100株
ところが、その後株価は下落。
そこでChatGPTの提案に従い、さらに、
ナンピン
573円 × 100株
を購入した。
結果、保有は200株。
平均取得単価は、
635円
となった。
一方、Geminiが選んだのは?
Gemini側は最初から一発でセーフィーに決まったわけではない。
予算の問題などから銘柄を修正し、最終的に選ばれたのが、
セーフィー(4375)
だった。
セーフィーを選んだ理由は、成長株としての将来性。
特に、
- クラウド
- AI
- IoT
- 成長市場
- 黒字化への期待
といった「これから伸びる会社」というストーリーを重視していた。
そして、
初回購入
858円 × 100株
その後、こちらも株価が下落。
そして、
ナンピン
701円 × 100株
を購入。
こちらも保有は200株。
平均取得単価は、
785円
となった。
ここで一つ、大事なこと
今回の企画には、大きな注意点がある。
それは、
「買うタイミングまでAIに任せたわけではない」
ということだ。
私がこの企画を思いつき、
「面白そうだからやってみよう」
と思った時点で、実際に株を購入している。
つまり今回比較したのは、
「AIに投資を完全委任した場合の成績」ではない。
正確には、
AIに銘柄を選ばせ、その時点で実際に購入し、その後の値動きを半年間追跡した実験
である。
もし、
- いつ買うのか
- どこまで下がったら買うのか
- ナンピンするのか
- いつ売るのか
までAIに任せていたら、結果はまた違ったものになっていた可能性がある。
ここは今回の実験の限界として、最初に書いておきたい。
そして半年後……
さて。
半年間、いろいろな値動きがあった。
日本製鉄も下落した。
セーフィーも大きく下落した。
途中では、
「これ、本当に大丈夫なのか?」
と思う場面も当然あった。
しかし、どちらもナンピンを行い、半年後の最終的な株価を比較してみると……
ChatGPT:日本製鉄
- 初回:680円 × 100株
- ナンピン:573円 × 100株
- 保有:200株
- 平均取得単価:635円
- 半年後株価:670円
したがって、
評価損益:+7,000円
株価ベースのリターンは、
約+5.5%
となった。
Gemini:セーフィー
- 初回:858円 × 100株
- ナンピン:701円 × 100株
- 保有:200株
- 平均取得単価:785円
- 半年後株価:667円
したがって、
評価損益:−23,600円
株価ベースのリターンは、
約−15.0%
となった。
半年勝負の結果
並べてみると、こうなる。
| ChatGPT | Gemini | |
|---|---|---|
| 銘柄 | 日本製鉄 | セーフィー |
| 初回購入 | 680円 | 858円 |
| ナンピン | 573円 | 701円 |
| 保有株数 | 200株 | 200株 |
| 平均取得単価 | 635円 | 785円 |
| 半年後株価 | 670円 | 667円 |
| 評価損益 | +7,000円 | −23,600円 |
| リターン | +5.5% | −15.0% |
ということで、
半年勝負はChatGPTの勝利。
差は約20.5ポイント。
金額にすると、
30,600円の差
となった。
数字だけを見れば、今回はかなり明確な勝負になった。
ただし、「ChatGPTの方が優秀」とは言い切れない
ここは大事なところ。
今回の結果だけを見て、
「ChatGPTは優秀」
「Geminiはダメ」
と結論づけるのは早いと思う。
なぜなら、株価は企業業績だけで決まるものではないからだ。
そして今回、私自身にも反省点がある。
そもそも日本製鉄を680円という価格で最初に購入したこと自体、決して良いタイミングだったとは言えない。
その後573円まで下落して、ナンピンすることになった。
もし購入タイミングまでAIに任せていたら、違う結果になっていた可能性は十分にある。
これはセーフィーについても同じ。
858円で購入した後、701円まで下落した。
つまり今回の結果には、
「何の会社を選んだか」だけではなく、「いくらで買ったのか」
という要素が大きく影響している。
そもそも、両社とも会社としてはどうなのか?
ここも今回の勝負で面白かったところだ。
半年後の株価だけを見ると、
日本製鉄は勝ち。
セーフィーは負け。
しかし、
「日本製鉄は良い会社で、セーフィーはダメな会社だった」
という単純な話ではない。
両社とも、それぞれの事業環境や業績には上向きの材料がある。
セーフィーについても、途中では黒字化などを背景に株価が反発した時期があり、Gemini側も一時は含み益に転じたことを記録している。
つまり、
会社が成長していることと、株価が半年間で上昇することは別問題
なのだ。
これは今回の実験を通して、改めて感じたところである。
「良い会社」と「良い投資」は同じではない
今回の結果から、一つ面白いことが見えてくる。
投資では、
「どんな会社を買うか」
だけではなく、
「どんな価格で買うか」
も非常に重要だということ。
どれだけ成長している会社でも、すでに期待が株価に織り込まれていれば、その後の株価が上がるとは限らない。
逆に、地味に見える会社でも、株価が割安なら見直されることがある。
今回の日本製鉄とセーフィーの半年間は、まさにその違いを見る実験にもなった。
そして、もう一つ面白かったこと
実は、
ChatGPTもGeminiもナンピンした。
日本製鉄は、
680円
↓
573円
↓
平均635円
セーフィーは、
858円
↓
701円
↓
平均785円
同じように下落し、
同じように買い増した。
それなのに、
片方は+5.5%、片方は−15.0%。
「ナンピンすれば勝てる」という話でもないし、
「ナンピンは絶対にダメ」という話でもない。
結局のところ、
何を、どの価格で買い、どんな前提で保有するのか。
そこが重要なのだと思う。
でも、ここで終わりではない
今回の企画では「半年勝負」として勝敗を決めた。
その結果、
- 🥇 ChatGPT:+5.5%
- 🥈 Gemini:−15.0%
ChatGPTの勝利となった。
しかし、私はセーフィーをここで売却するつもりはない。
Geminiが選んだセーフィーも、今後しばらく保有してみるつもりだ。
なぜなら、
半年間の株価と、会社の5年後はまったく別の話だから。
半年という短期間では市場の地合いや期待値、需給などに大きく左右される。
一方で5年間あれば、
- 売上が本当に伸びるのか
- 利益を継続的に出せるのか
- 事業がどこまで成長するのか
- 市場そのものがどう変化するのか
といった、企業そのものの力がより重要になってくる。
だから今回の結果は、
「半年戦争・第一ラウンド終了」
くらいに考えている。
5年後、もう一度答え合わせをしよう
今回の勝負で、
ChatGPTが半年勝負を制した。
これは事実だ。
ただし、
投資家としてどちらが優秀だったのかは、まだ分からない。
そして、AIそのものの投資能力についても、今回の一回だけで結論を出すことはできない。
買うタイミングをAIに任せていない。
売却タイミングもAI同士で完全に統一したわけではない。
そもそも、たった一度の勝負である。
だからこそ、私はこの結果を「AI投資の答え」ではなく、
一つの実験結果
として残しておきたい。
今回のAI投資対決で分かったこと
今回の勝負をまとめると、
- AIの銘柄選定だけで勝敗は決まらない
購入価格や購入タイミングが大きく影響する。
- 良い会社=半年で儲かる株、ではない
企業業績と株価は同じ動きをするとは限らない。
- ナンピンは万能ではない
同じようにナンピンしても、結果は大きく異なった。
- AIに投資を任せるなら、どこまで任せるかが重要
銘柄選定だけなのか。
買うタイミングまでなのか。
売買判断まで完全に任せるのか。
条件によって実験結果は変わるはずだ。
そして5年後……
半年勝負では、
ChatGPTの勝ち。
でも、日本製鉄とセーフィーの物語はまだ終わっていない。
5年後、
「やっぱりChatGPTの選択が正しかったな」
となるのか。
それとも、
「Gemini、あのとき負けたけど実はこっちが正解だったじゃん」
となるのか。
それはまだ誰にも分からない。
だから、
5年後にもう一度答え合わせをする。
そのとき、このページを読み返すのも面白いだろう。
AIに15万円を預けてみたら、半年後にはこんな結果になった。
そして、
本当の勝負は、ここからである。
※本記事は実際に行った個人的な投資実験の記録です。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあります。
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