実話怪談其之壱~部屋の本棚~

怪談

みなさんこんにちは。私歯ゲタカは歯科医師として仕事をするかたわら、怪談師としても活躍しております(大嘘)。

お盆も近いので私が蒐集した怪談の中から一つお話をしたいと思います。

これは私の妻から聞いた話です。

部屋の本棚

妻の高校時代の友人Nさんの実家は、地元で有名な葬儀屋を営んでいました。

そのせいなのかは分かりませんが、幼いころから不思議な現象に遭遇することが多かったと言います。

Nさんは本の好きな方で、自室の壁の本棚にはお気に入りの本が端から端まで隙間なく几帳面に並べられていました。

ある日、Nさんはいつものように学校から帰宅し自室の扉をガチャリと開ける。

自室に入ってすぐ、何か違和感を覚えました。

何だろうな?と部屋をぐるっと見回しますが、分からない。分からないけど何かが違う。

違和感の正体に気付けぬまま壁の本棚に目をやったその瞬間――違和感の正体に気付いたNさんは慌てて玄関に向かい外へと飛び出した。

自室の壁の本棚に収められた本、100はゆうに超えるであろうその全てが、上下逆さまになっていた。

結局Nさんは両親が夜帰宅するまで家に入れなかったということです。

実話怪談

どうでしたか?

何か分かりやすい幽霊や霊障があるわけではない。けれども、意図が不明なことが安全なはずの自室で起こってしまう。

こういう地味で、だけども意味不明なあり得ない事が起こってしまう話、私すごく好きなんですよね。

じっとりした意味不明さが良い。こういうのも実話怪談の良さなんですねー。

もし良ければ皆さんも何か自身が体験した話があれば私に教えてください。

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