市販マウスガードと歯科医院のカスタムメイド、何が違うのか歯科医師が本音で解説!

歯と健康

「マウスガードって、スポーツ用品店で売ってるのでいいでしょ?」
「歯医者で作ると高いんでしょ?」

こんな疑問をお持ちの方、いるんじゃないでしょうか?

そんなスポーツマウスガードを作りたいあなたのために、臨床現場で実際にマウスガードを作ってきた私が、違いを解説します!

※この記事では、どちらが良い/悪いと断定するのではなく、違いを整理します

スポーツマウスガードの役割って?

歯や顎、周りの軟組織の怪我予防、重症化の予防

正面や横から力が加えられたときに、マウスガードが緩衝材の役目を果たし、直接大きな力が加わらなようにすることで、歯が折れたり骨折を予防またはその程度を軽減します。

また、例えばアッパーカットのような下から力が加わった時に、上下の歯が強い力で接触することで起きる怪我を予防・軽減することが出来ます。

そして、競技中の強度の食いしばりによる負担から歯や歯周組織を守る

脳震盪の抑制、軽減

市販マウスガードの特徴

市販品のメリット

  • 比較的値段が安い
  • すぐ買える

市販品のデメリット

  • フィット感が悪く外れやすい
  • 呼吸・発音がしづらい
  • かみ合わせを考慮していない
  • 厚みが不均一

歯医者で作るカスタムメイドのマウスガードがベストなのは間違いないが、状況次第で一時的に頼るのは問題ない(仕方ない)と考える。

歯科医院で作るカスタムメイドマウスガードの特徴

カスタムメイドのメリット

  • フィット感が良く外れにくい
  • 競技特性ごとに素材や厚みの細かい調整が可能
  • 呼吸・発音がしやすい

これらは単なる快適性の問題ではなく、競技中の安全性やパフォーマンスに直結する要素です。

カスタムメイドのデメリット

  • 費用がかかる
  • 作製に時間がかかる

特徴比較表

項目 市販マウスガード 歯科医院で作るマウスガード
フィット感
呼吸・発音
費用
安全性

適合の良さは安全性に直結すると言っても良いです。不意に外れて誤飲の可能性があります。

どちらが良いのか?

結論から言うと、安全性を最優先するのであれば、歯科医院で作るカスタムメイドのマウスガードがおすすめです。

ただし、小児期は成長に伴って歯列が変化するため、定期的な作り替えが必要になる点は理解しておく必要があります。

歯科医院によっては成人のマウスガードに比べ、小児のマウスガードを安価に設定しているところもあるので、よく調べてみると良いでしょう。

歯科医師としての個人的な考え

市販のマウスガードについて

「手軽だから」「とりあえず」

という理由で選ばれることがありますが、口腔外傷の予防という観点では、私は積極的に勧めることはできません。

理由は単純で、マウスガードにおいては

「適合の良さ」

そのものが安全性に直結するからです。

合っていないマウスガードは、

  • 衝撃を十分に分散・吸収できず、外傷のリスクを高める
  • 場合によっては誤飲の危険すらある

つまり、市販品は「効果が低い」だけでなく、状況によっては「安全性を損なう可能性がある」と考えています。

まとめ

  • 市販品と歯科医院製作には明確な違いがある
  • 適合の悪いマウスガードはかえって怪我のリスクを高める可能性がある
  • 不安があればまず、歯科医に相談を

注意喚起

インターネット上で販売されているマウスピースについてです。

近年、インターネット通販で型取りキットを購入し、利用者自身が歯型を取って返送することで、マウスピース(マウスガード含む)を作製するサービスも見られます。

これについては、厚生労働省および経済産業省による

「グレーゾーン解消制度」の照会において、

  • 口腔内に装着されるものであること
  • 不適切な場合、歯列や噛み合わせに影響を与える可能性があること
  • 歯科医師の医学的判断や技術なしでは人体に危害を及ぼすおそれがあること

などから、歯科医師法上の「歯科医行為」に該当する可能性がある、という見解が示されています。

また、業者のみで作製・提供することについては、歯科技工士法上の問題も含めて指摘がなされています。

行政としては、

「歯科医師を介さずに個別製作を行う事業モデルは、法的に問題が生じる可能性がある」

という立場であることは、知っておいてよい事実だと思います。

それではまた。

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